ツイッター以上ブログ未満

かつては日々の食事メモでした。

映画をたくさん観ていた

最近ご無沙汰気味だけども。

ある時期映画を観ることに猛烈にハマっていた。いや、猛烈と言うとハードルが上がってしまうが、それでも週に10本程度、TSUTAYAで借りて観ていた。たまに気が向くとゲオにも行った。最初はSFやファンタジーを中心に観ていた。当時は大学入学後だったとは言え、身体は大人、頭脳は子供。精神的に今よりさらに未熟な状態だった。江戸川コナンもびっくりのベイビーだった。だから、選ぶ作品にしてもキャッチーで子供っぽいものになりがちだった。しかし王道を避けるひねくれものだったので、常にど真ん中を微妙に避けたセレクションだった。それが招いた結果として、ハリポタやパイレーツなどは未だに観たことがない。

じきにジャンル単位でなく監督基準で作品を選ぶようになっていった。SFやファンタジーを見ていく中でふと、数人の監督が気になっていった。オムニバスアルバムの中で気に入ったアーティストのシングルを借りるようなものである。それがテリーギリアムだった。きっかけは未来世紀ブラジルだったか、ブラザーグリムだったか。いずれにしてもその独特な世界観にのめり込んでしまい、気づけば全作品を観ていた。モンティパイソンにはほとんど手をつけていないが、その点はご容赦願いたい。

他にはジャンピエールポルナレフ、もとい、ジャンピエールジュネの作品も好きだった。テリーギリアムとも共通するが、なんとなく非現実的でどことなく影のある、そんな作品が好きだった。アメリもいいが、デリカテッセンやロストチルドレンに不思議と惹かれた。とても印象的な世界だった。根暗な私にぴったりマッチしたのだろうか。うるせえ!それでも、気分が下降気味な時ほど観たくなることが多い、そんな作品だった。他には今敏やウェスアンダーソンなどが好みだった。他にもいたかもしれないが、とりわけ印象的だったのが以上4名である。

ジャンル映画でいうと、カンフーやギャング・マフィアものに偏っていた時期もある。カンフーといえばもちろんジャッキーも観ていたし、ダブルリーことジェットリーやブルースリーも多少かじった。カンフー映画は話の筋があまりにも単純だと感じていたが、すべては超人的なアクションを堪能するためだった。なにこれすげー!そう思えるだけで、ストーリーのシンプルさなどどうでもよくなった。とりわけ主人公が修行して強くなる作品が好きで、その点、酔拳1は神がかり的に神である。

ギャング・マフィアものでいえばゴッドファーザーは鉄板であり入口だった。ドラえもんやコナンで満足していたベイビーがとうとうここまで来たか・・・感慨深いものである。個人的には2が好きで、朝4時に飛び起き外が明るくなるまで没頭したこともある。今となってはいい思い出だ。そのせいで授業中くっそ眠くなったことを除けば。内容的には、陰と陽、明と暗の対比が胸を打った。若い頃のデニーロのイケメンぶりも見どころだった。などと書いていて久々に見たくなってきたが、今は当時ほどまとまった時間を取るのが億劫になったのでやめておきます。ほげげ。

そして空前の映画鑑賞ブームはある日突然幕を閉じ、それ以来ほとんど映画を借りることはなくなった。もちろんたまには観るが、それでも人並みかそれ以下である。あの熱狂の日々はなんだったのか。何が自分を突き動かしていたのか。貯まらぬT-POINT。単にマイブームが他に移ったという話ではあるが、何がきっかけだったのかは未だ分からずにいる。回帰する気配もまだない。そういえばバスターキートン黒澤明など白黒映画にハマってた時期もあるけどその話はいいや。

この熱狂が自分にもたらしたもの。なんだろう、自分に好きな監督ができたことだろうか。新作のチェックは未だに欠かさない。それと、映画論については語れないが人並みに映画の話ができるようになった。これも結果のひとつかなと思う。ひょっとすると"マイブーム"は、私を人並みに押し上げようとする本能的な衝動なんじゃないか?そう考えてしまう時もあるが、さあどうだろう。こじつけが過ぎるだろうか。うまいこと言いたいだけかもしれない。まあいい。ともかく私が言いたいのは、ギリアムさん早くドンキホーテ公開してくださいお願いします。