ツイッター以上ブログ未満

かつては日々の食事メモでした。

タクシーよ永遠なれ

終電の代替品とは言わせないッ!

高らかに宣言しよう。私はタクシーによく乗る。周りの友人と比べて圧倒的に乗る頻度が高い。不審がられるレベルで多い。間違いなく自転車よりもよく乗っている。それも、家から駅のあいだで乗ることが大半である。料金は初乗り。道の混み具合や運転手によってはメーターが一つも二つも上がるので、そのときはむむむと唸るが、それでも基本はワンメーター。じゃあなんでそんなに使ってんの?という話だが、理由というか、状況としては次の5つが挙げられる。

その1、寒いとき。暖を取りたい、寒いなか歩きたくない。そんな気持ちになると自然とタクシー乗り場に足が向く。冬なんていつも寒いだろと仰られるかもしれない。ごもっとも!それでも、駅を出てことさらに寒さを感じる日というのはあるわけで。そんなときは耐えられず乗ってしまう。15分歩くなら死んだほうがましだと思える寒さも、この世にはあるのである。

その2、雨が降っているとき。雪ならまぁいいかなと思うが雨はダメだ。強くなればなるほどダメだ。乗らざるを得ない。いや、これは私に限った話ではないはず。実際、台風の日に乗ったときに運ちゃんが「世の中の状況が悪くなるほどうちは繁盛する」と呟いていた。深い、意外と深い話だぞ。傘の幅が広かったり靴が防水だったりすればまだいいのだが、布製のスニーカー、てめえはダメだ。靴下がしっとりすることほど不快なことは無い。

その3、重いものを持っているとき。いや運搬がね、きつい。それだけです。

その4、両手がふさがってるとき。雨天時の傘、重い手さげカバン、買い込んだ晩酌セット。こうしたものが右手左手を専有するとき、私の足はタクシー乗り場に向かう。考えるまでもない。気づくとすでに向かっている。そもそもの話として、私は両手を自由にしておきたいタイプであり、リュックは最高なのである。移動中は音楽プレーヤーを操作したり財布を出し入れしたり、マナー違反だが携帯を操作したり、少なくとも片手は自由であるべきなのである。それなのに、両手がふさがるなんて。無理無理。乗るしかないでしょ。

その5、急いでいるとき。おっ、やっとまともな理由が出たか。そう思われるかもしれないが、今一度振り返ってみてほしい。私が乗るのは家と駅との間である。それもワンメーターだけ。どれだけ急いでるんだと。なに一刻一秒を争ってんだと。ごもっとも!あと5分早く起きればよかった。シャワーだけにしておけばよかった。もっと短い動画にしておけばよかった。そんな反省は二の次であり、大事なのはいかにして16分の電車に乗るかなのである。

もちろん終電でぐーすか寝てしまい、タクシーに乗ることもある。しかしそれは自分の意思ではなく、抗いがたい何かによって乗らざるを得なくなった状況である。タクシーは乗らされるものではない。自分の意思で乗るものである。have to useではない。willing to get onなのである。タクシーに乗りまくっている話をすると引かれることが多い。分かってないなと思う。急いでいるときは仕方ないとしても、改めて読み返してほしい。ほか4つは自分の意思である。乗りたいから乗っているのである。どうですかこの主体性。

ただ一点問題があるとすれば、なんかすげえ勢いで金が減る。自称スラム街生まれの私には痛すぎる出費である。でも仕方がない。身体が、タクシーに乗りたがってンだ。なにより、家のすぐ近くにタクシー会社の事務所があるのがよくない。目の前にタクシーがうじゃうじゃあったら、そりゃあ乗っちゃうでしょ。乗りますよ。これは環境が悪い。そうとしか言いようがない。人は環境を作るが、環境もまた人を作るのだ。タクシー会社が私を作るのだ。だから、今朝も乗りましたよ、タクシー。ワンメーター。急いでたからね。でも私は悪くない。環境が悪いのだ。