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かつては日々の食事メモでした。

場末のボロ酒場かと思ったら最高の店だった

肉の日である29日の今日に、先輩から焼肉のお誘いがあったことは単なる偶然ではあるまい。そう思い参加表明をしたのが退社直前の夕方。まさかそれから出発まで1時間半も待つことになるとは夢にも思わなかった。結果的には目当ての焼肉屋は満席であり焼肉は先輩の気まぐれであり単なる偶然であった。しかしまぁそれを差し引いても楽しい夜だった。

食べログを参考にするなどして当該の焼肉店からそう遠くない大衆居酒屋に入れたのは僥倖と言う他なかった。店がボロく接客が雑な感じは完全に私好みであり、火曜にも関わらず席がほとんど埋まっているのはまさしく人気店の証拠であった。我々一行が入店した直後に来店した客は満席のため入れずその人気ぶりにお墨付きを与える結果となった。

その店ではもつ焼きを看板にしている、と勝手に判断してメニューをよく読むと数種のラインナップに対しすべて1本120円でのご案内となっていることが分かった。お得なおまかせセットが5本600円で提供されているのは算数が不得意な私にはよく分からない難題だったが、何はともあれシロもハツもカシラも最高の味だった。おまかせセット要らねえ。メニューを見るとレバー系も何種か用意されていたがレバ刺しの写真にだけ大きな「×」が追記されていたのは時代性が感じられ趣深かった。

老舗の大衆居酒屋に入り浸るのはもちろん汚いオッサン以外にありえず女性も居たとはいえ大きく括れば我々もまたその一員であった。状況が変わったのは入店から二時間近くが経とうとする頃。驚くべきことにオッサン共はなりを潜め、気づけば若くてキレイな女性ばかりが目に付くようになったことは嬉しい誤算だった。繰り返しになるが一緒に入店した先輩の中には女性もいたし第一私よりも年下であったが、全く違和感なく大衆居酒屋が良く似合う方だった。店を見渡しふと目に入る女性陣は完全に美女であり昭和感とは不釣り合いな21世紀系キラキラ女子。最高だろ。飯もうまいし。

などと長居していたらこんな時間になってしまった。今しがた家に着いた。今日が火曜日だと信じることは難しいがそれは大衆居酒屋にいたあの美人たちと知り合えないのと同等の自明さをもってのしかかる現実でもある。今日は火曜日、それは現実。しかしまぁ良い居酒屋だったとはいえ頻繁に通うのは難しいだろうな。家から遠いし。店の名前も場所も曖昧にしか覚えてないけど現実を忘れるには程よい虚構感なのかもしれない。アルコールがもたらす非現実感と相まって不思議な体験を与えてくれるそんな店。町。下町。下町最高。ロケットびゅーん。