ツイッター以上ブログ未満

かつては日々の食事メモでした。

物事を楽しむコツ

テレビの刷り込み教育の力を舐めてはいけない。洗脳とは言わないが何度も同じような話を見聞きしていると、大して興味がなかったあれやこれにも少なからず親近感が湧くというものである。スポーツ嫌いな私の心を五輪に向けるのはそう難しいことではなかったし、以前の記事でも書いたがカーリングのルールをおもむろにググッたりパシュートの決勝をビール片手に観ている自分の姿は、我がことながら違和感満載である。もはやスポーツ観戦を楽しんでしまっているのは明らかであり何故こんなことになってしまったかをここ数日ぼんやり考えていた。テレビ。これは間違いなくきっかけだった。そうでもなければ普段と同じように、金メダルの結果だけを遠巻きに聞いて、ふーんと思って、それだけであったはず。ところが今回はそうはいかず、テレビ、いやもっと具体的にいえばあさチャンやビビットで半永久的に繰り返される特集コーナーが繰り返し伝える競技内容、注目ポイント、選手の人となり、そうした情報が頭に叩き込まれることで、ベーシックな知識が身に付き、今後の動向が気になり、と、五輪を追いかけるハードルがググッと下がった。そんなこんなで五輪なアンテナがピーンと張られた結果、普段はスルーしていた情報を知覚するチャンスがググッと増えた。

ルールがなんとなくわかり、選手の人となりがなんとなくわかり、試合の見どころがなんとなくわかり、駆け引きのポイントがなんとなくわかり、それでいて戦況を解説してくれる存在がいて。そうした状況がそろえば全く好きではなかったはずのものでもそれなりに楽しめるようになるのだと分かってきた。これは何もスポーツ観戦に限った話ではないはずだ。例えば音楽にしたって、どういう決め事で演奏しているのか、工夫している点は何か、プレイヤーの人となりや得意分野はなんなのか。そうしたことが分かっていれば、例えばいまは何が何だかサッパリ分からない三代目 J Soul Brothersだって大いに楽しめるはずなのである。中身が明らかになるにつれ逆にその難しさや奥深さが感じられてくる側面もあるかもしれず、それもまたいとをかしなのかもしれない。なんだか今後は、色んなものを楽しんでいける可能性が、いま以上に高まっていく感じがしている。物事を楽しむコツのようなものがわかってしまった気がするから、ひとまずはスポーツで、あるいは車や演歌で、面白さを探してみようかと思う。いや、探さないかもしれないけど、心理的なハードルは下がった。それは間違いない。